数学を学ぶということ

数学を学ぶということはどういうことでしょうか。

「数学=計算術」だと思っていませんか?

たしかに数学において、計算術は欠かせません。

でも、それはあくまでも方法にしか過ぎません。

数学を学ぶ目的はその先にあります。

課題や問題を解決する道具を、道具箱の中から適切に選択することができる能力、それを一般的には問題解決能力といいますが、その能力を養うのが数学です。

数学を学ぶことで、自分の道具箱の中にたくさんの道具を増やしていくのです。

これは数学に限らず、すべての学習の目的はそこにつながっていると思います。

ただ、実際はうわべだけの学びをしているので、本来の目的にまで到達できていないのが現状です。

うわべだけの学びとは、たとえば「テストのために勉強する」といった主体的でない学びなどがそうです。

「テストで良い点をとるため」という目的で勉強すると、テストが終われば勉強もそこで終わってしまいます。

でも本来は、テストが終わった後の学びの方が大切です。

間違えた問題をもう一度やり直して、それを自分の道具箱にしっかりと定着させるのです。

主体的に学んでいない人の多くは、このプロセスが不十分のように思います。

人は間違えたり失敗したりしたことは記憶に残りやすい傾向にあります。

だから、間違えたり失敗する経験がむしろ大切だと考えます。

失敗は失敗ではなく、1つの貴重な経験として自分の道具箱の中に入れておくことが大切なのです。

自分の道具箱の中にしっかり定着させるためには、「主体的な学び」が必要です。

学校や塾で「教わろう」と思っている人は主体的ではありません。

どんな場合においても「自分で学ぼう」という姿勢が主体的であるということです。

数学の学習がなぜ重要かというと、他の教科に比べて、主体的な学びの姿勢が特に必要だからです。

多くの生徒を見てきた経験から、数学の成績とその人の主体性には相関関係があると感じています。

数学の学びを通して、ぜひ主体性を養っていってください。

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