数学の問題に垣間見える問題作成者の人間性

中学3年生の受験指導をしていると、いろいろな学校の過去問を解く機会があります。

その中で、ちょっと興味深い発見がありました。

それは、とある学校の問題を解きながら、この問題を作った人に会ってみたいと思ったことです。

なぜそんなことを思ったのかというと、問題の随所に、ひっかかりやすいポイントが隠されていたからです。

人間のことを知り尽くしている、というと大げさですが、人間の心理や行動パターンを理解しつくした上で問題を作っていると感じました。

たった2行の文章からなる割合を求める問題でさえ、相当面倒くさい計算をやらせます。

そのくせ、解答はとてもシンプルだったりします。

解答は選択式のマークシートなのですが、実はそれがくせものです。

何段階かのプロセスを経て解いていく場合、その第1段階や第2段階が終わったところで人はほっとしてしまいがちです。

とくに、面倒くさい計算をこれでもか!というくらいやらせるので、途中段階の計算が終わって答えが出ると安心してしまいます。

そんな人間の心理をうまくついていて、それがちゃんと選択肢の中に含まれているんですね。

だから、その途中段階のものを答えだと早とちりしてしまいそうになります。

そして、そんな問題が何問もあるのです。

こちらもだんだん「おっと、その手には乗らないよ!」という感じになってきます。

数学の問題から、問題作成者の人間性が垣間見えるような気がしました。

数学の問題を通して、その人とコミュニケーションをとっているような感覚。

「数学」という抽象的なものの中に、問題作成者の性格というか、意図というか、人間臭さというか、そんな「人間性」を感じるというのが面白いと思いました。

一方で、こんな問題解ける中学生がいるの?とも思いました。

もしいるとしたら、その中学生にも会ってみたいですね!

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