私は塾や予備校に通ったことがありません。
それでも、理系の国立大学に現役で合格することができました。
塾通いは、本当に必要なのでしょうか。
高校に勤務していたとき、「補習してください」と言われることがよくありました。
そういう生徒の多くは、補習に出ればなんとかなると思っているようです。
補習に出れば、魔法のようにできるようになると思っているのです。
塾に通っている生徒の多くも、同じではないでしょうか。
塾に行けば勉強ができるようになる・・・。
生徒だけでなく、おそらく保護者もそう考えているように思います。
しかし、それは妄想です。
家庭での自主学習なくして学力を伸ばすことは無理です。
多くの人は、「塾での勉強=家庭学習」と勘違いしているのではないでしょうか。
しかし、塾通いを否定はしません。
要は活用の仕方です。
学校の一斉授業では、わからないところを質問しにくいですが、塾ではわからないところを集中して質問できます。
自学自習といっても、数学は解法がわからなければ手も足も出ません。
わからない問題をただ悶々と考えていても、時間が過ぎるばかりです。
そんなとき、わからないところをその場ですぐ聞くことができれば、時間を有効に活用することができます。
もちろん、必ず自宅で自分で復習する習慣をつけてください。
質問して、聞いたときにはわかったつもりでも、あとで自分で解こうとしたらできないということがよくあります。
人間の記憶力は、1日経つと7割以上忘れてしまうそうです。
でも、1日以内に復習すると、ほぼ100%記憶が定着するというデータがあります。
ですから、「その日に復習」というのがベストです。
何時間もやる必要はありません。
10分でもいいのです。
テスト直前になって何時間も勉強するより、学んだその日に10分復習する方がよほど効率がよいのです。
もちろん、時間が経つとだんだん忘れていきますから、定期的に復習は必要です。
週1回1時間勉強するよりは、毎日10分を繰り返すことです。
ぜひ、家庭での自主学習の習慣をつけてください。